債務整理とは何か
債務整理には任意整理、自己破産、民事再生、過払い金請求の4つがあります。それぞれの仕組みは違いますが、債務整理は法的な手続きにより多重債務者が借金を軽減して今後の生活を立て直す為の方法です。法的な手続きになりますので、弁護士または司法書士の専門家へ依頼することとなります。
クレジットカード現金化は対象外?
しかし、クレジットカード現金化も借金である為返済金額を債務整理できると思われがちですが、ネット上ではできないと言われている専門家もいます。
その理由は、債務者側から見れば借金等の支払いをする為にクレジットカードを現金化したのであって、決して悪意はありませんが、債権者側のカード会社では商品を購入したのに支払いできません。と言っているようなものだからです。
これは「破産法第252条の2」に記載されている条件に当てはまることになります。
破産手続の開始を遅延させる目的で,著しく不利益な条件で債務を負担し,又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと。
出典元:債務整理・過払い金ネット相談室
この為クレジットカード現金化が該当すると判断される可能性が高いからです。
債務整理は可能!
ただし、弁護士のサポートによっては認められるケースもありますので、任意整理、自己破産、民事再生、それぞれの場合に対応できるのか説明したいと思います。
また、過払い金請求の場合は債務整理とは異なりますが、請求可能か説明します。
任意整理の場合
任意整理とは
任意整理はキャッシングやローンなどで発生する利息をなくし、元本のみを長期返済できるようにする方法です。このため、無理なく返済できるようになります。
任意整理はできるのか
クレジットカード現金化でも任意整理は可能です。
なぜなら、任意整理は破産法が適用されない為です。債権者側からすれば利益の損失はあるものの元本は返済してくれますので成功しやすい方法です。
しかし、カード会社は現金化に対して敏感になっていますので、発覚すると任意整理できない可能性があります。
自己破産の場合
自己破産とは
自己破産とは借金のすべてを免除される方法です。
ただし、様々なペナルティがあります。財産は基本的に没収され、5年~10年は新たに借金することもできません。
自己破産できるのか
自己破産の場合、裁判所が間に入ってきますので難易度は高くなります。
さらに、クレジットカード現金化は破産法に抵触することになり、免責されない可能性が高くなります。これは他の借金があったとしても、クレジットカード現金化したことが影響して自己破産ができないということになってしまうのです。
自己破産の手続きには免責不許可事由というものが定められていて、遊興費やギャンブル等の借金は自己破産ができないのです。その中にクレジットカード現金化も含まれています。クレジットカード現金化は債務整理ができないデメリットがあると言われている理由はここです。
ただし、弁護士と話し合って裁量免責を適用してもらえるようにすると許可されることも多いです。さらに、以下の4つの条件をクリアしないといけません。
- 自己破産が初めてであること
- 悪意性がないこと
- 本人が反省していること
- 今後は同じような状況にならないように約束すること
このように深く反省していればクレジットカード現金化をしていても自己破産は可能です。
民事再生の場合
民事再生の一つに個人再生がありますが、個人の方はこちらを利用されますので個人再生ができるのかについて説明させていただきます。
個人再生とは
個人再生は利息だけでなく元本もカットする方法です。成功すれば返済金額を最大9割減らすことができます。
また特徴として、自己破産の場合は一定の所有財産が没収されますが、個人再生では資産を持ったまま手続きできます。
個人再生できるのか
自己破産の様に免責不許可事由に当てはまりませんので、手続きは可能です。その為、自己破産できない方の多くが個人再生を利用されております。
過払い金請求はできるのか
過払い金請求とは
過払い金請求とは実際は支払う必要のなかった利息分を請求する方法です。対象は契約した時期が2010年6月以前で、完済して10年以内の方です。
現金化した方でもできるのか
残念ながらクレジットカード現金化では過払い請求はできません。ショッピング枠はリボ払いでも立替金を支払っている状態だからからです。
クレジットカードのキャッシング枠では可能
クレジットカードのキャッシング枠でしたら十分に過払い金請求が可能でしょう。
しかし、クレジットカードを解約することとなりますので、支障をきたしてしまいます。
ただし、再度申し込んで作ることは可能ですし、難しい場合は他社に申し込むと良いでしょう。過払い金請求はブラックリストに乗りませんので、他社であれば問題ありません。